パニック障害とそれに伴う予期不安・広場恐怖の経験談 男性 42歳 Y.K.さん

1996年頃、パニック障害になりました。

パニック発作自体は、頻繁に起きたわけではありません。しかし、公共の場所にいるときにパニック発作が再発するのではと心配することにより、予期不安と広場恐怖が出現し、大変苦しみました。

心療内科を複数受診したり、さまざまな抗不安薬を服用したりしたのですが、なかなか改善しませんでした。希望を失いかけていた頃に、ある本を読んだことがきっかけで徐々に回復しました。

最初のパニック発作

初めてパニック発作が起きたのは、学生時代に通訳の訓練を受けていたときのことです。大きな教室に数十人で集まってヘッドホンを装着し、テープから流れてくるスピーチを一斉に訳すという訓練をしていたところ、体調に異変を覚えました。

まず感じたのは動悸です。次に、手が汗まみれになり、腹部に不快感が生じました。

「このまま死ぬのではないか」「嘔吐してしまうのではないか」という不安感が一気に高まって訓練が続行できなくなったので、一時中断して教室の外でしばらく休憩を取りました。

予期不安と広場恐怖

一度パニック発作を経験してしまうと、今度は再発が怖くなりました。予期不安です。あのどうしようもなく追い詰められた感じを思い出すと、大変に恐ろしくなったものです。

また、パニック発作が公共の場所で起きてしまうのではという恐怖も、制御できないほど膨らんでいきました。広場恐怖です。

予期不安と広場恐怖については、理屈で自分を説得しようとしても全く効果がありませんでした。こうして、どんどん公共の場所を避けるようになりました。

心療内科受診と抗不安薬服用

授業に出るのも恐ろしくなり、公共の場所にも行けないとなると、社会生活が営めない状態です。困ってしまって心療内科クリニックを訪れました。

ただし、そもそも病院に行くことすら怖いので、かなりの勇気を要したというのが正直なところです。幸い、最初に行ったクリニックの医師は優しい感じで、好感が持てました。

しかし、人気のあるクリニックでいつも込んでおり、毎度待ち時間が1時間以上になるため、病院を変えました。それに伴う形で、抗不安薬もベンゾジアゼピン系を中心に何種類も服用しました。効果の短いものから長いものまで、10種類前後服用したと思います。

ある本との出会いと症状改善

心療内科に通ったり抗不安薬を服用したりしても思ったように効果が出ない状態は、5年ほど続いたと記憶しています。回復への希望は消えかけていました。

そんな状態のときに出会った本が「不安のメカニズム―心の病から脱出するために」です。パニック障害の患者が執筆しているブログで知りました。

神経の仕組みや、不安・恐怖への身体の反応、対処方法が分かりやすく説明されている本です。この本に書かれている内容をもとに、ゆっくりと自分の状態を分析し、不安と恐怖と共存する方法を身につけていきました。

時間は10年ほどもかかりましたが、現在では、パニック発作は起きず、予期不安と広場恐怖もかなり弱まった状態です。

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