どうして私だけ?パニック障害から立ち直るきっかけになった小さな目標 女性 39歳 N.A.さん

私がパニック障害になったのは、3年程前のことです。

多くの有名人の方がカミングアウトをしていますが、実際に自分がこの病気になってみると、本当に苦しい日々を体験しました。

薬だけでは完治できなかった私のパニック障害克服体験を、紹介したいと思います。

最初は車の運転中、突然に起こった頭の痛み

最初の発作は、早朝一人で高速道路を走っていた時でした。だんだん呼吸がしずらくなって、過呼吸の発作なのかと思い、近くにあった袋を口に当てようとしたのですが、突然今まで感じたことのない症状に襲われました。

。後頭部を中心に頭が割れるような痛みとともに、視界が突然暗くなりました。「これって脳出血とか?」「私、こんなところで死ぬの?」と恐ろしくなりましたが、高速道路のため路側帯に車を停めることもできず、速度を20キロくらいに落とし、必死に運転を続けました。なんとか高速道路を降り、救急病院へ駆け込みました。

発作中でも異常なしと言われる

駆け込んだ救急病院で苦しさを訴えた私はその場に立っていられなくなり、そのまま治療室のベッドで診察を受けました。

その時の血圧は200を超え、とりあえず血圧を抑える処置をしてもらい、横になっていました。病院についた安心感もあって、しばらくすると、異常に噴出していた汗もおさまり、血圧も通常値まで落ちました。

2時間ほどたつと、あれほど傷んでいた頭の痛みもすっかりなくなっています。その後簡単な検査を受けましたが、一切異常なしということでそのまま帰されました。

何度頑張っても車を運転できない日々

その後、私を襲ったのは、「どんなに頑張っても車を100メートル運転することができない」という症状でした。頑張ろう、今日こそは大丈夫と何度も言い聞かせ、できるだけ体調のいい日や天気の良い日中に運転をしようと車に乗るのです。

エンジンをかけ、駐車場を出るまではよいのですが、出て数10メートルも進まないうちに、呼吸ができなくなり、視界が狭くなって手足が痺れてまともに座っていられなくなるのです。

「どうして私だけ?」「なんで、こんな簡単なことができないの?」と何度も自分に言い聞かせるのですが、自分ではどうすることもできなかったのです。

頑張らないことを頑張る

思い切って心療内科を受診すると、診断されたのはパニック障害でした。

発作を抑えるための薬などを処方されましたが、強い眠気を引き起こすため、薬に頼らずできるだけ治す方法がないかと考えるようになりました。でも、そう思っているうちは、全く完治しませんでした。

薬が効き、少し状態が良くなったころに薬を控えてみると、途端に発作に襲われます。ひどい時は外を歩きながらも同じような発作に襲われ倒れる状態で、ひとりで外に出ることができなくなりました。

たくさん、「どうして私だけ?」「なんで治らないの?」という自問自答を繰り返しましたが、症状が軽くなるようになったのは、全く真逆の考え方に至ったからでした。あのころ、毎日今日の目標を立て、そのことを頑張るというのを日課にしていました、ある日、「頑張らないことを、今日一日頑張る」ことを目標にしてみました。

何が良かったのかわかりませんが、その日は一日発作が出ることもなく、薬にも頼らずに過ごすことができました。それから毎日、同じことを目標にすることにしました。

そうしているうちに、「今日は30分散歩ができた」「トンネルでも車で運転で来た」「一人で仕事に行けた」など、ほんのちょっとずつですができることが増えてきました。

長く付き合っていく病気

一番症状のひどかった時期は乗り切り、今は、薬も飲まず、ほとんど発作に悩まされません。

でも、時折発作はおきます。今の私の予防法は、病院で処方してもらった発作止めの薬をいつでものめる状態にしておくことです。こうして薬を手元におくことで、発作が起きたときのお守り替わりにでき、もしも何かあっても薬があるから私は大丈夫だと思うことができるのです。

苦しい病気ですが、ずっと付き合っていけばいいやと気持ちを楽にして、できるだけ頑張らないことを頑張るようにして日々を楽しめるようになるといいのかもしれません。

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