閉所恐怖症とパニック障害の密接な関係!その理由と対策とは?

閉所恐怖症という言葉はパニック障害と比較すると直感的に理解しやすい疾患名です。パニック障害も閉所恐怖症も不安障害という疾患にカテゴライズされています。どちらも似たような病気であるということができるのです。

実は閉所恐怖症はパニック障害の引き金となることが非常に高く、その逆もまた然りということができます。この二つの疾患は密接な関係にあるのです。ですから、治療法も非常に似通っています。

その理由や対処法などをまとめました。

閉所恐怖症とは?その症状を解説!

人間はだれしも狭いところや閉鎖された空間に対して苦手意識を持っています。これは人間が持つ生存本能によるものですから、閉所に対して恐怖感を抱くことは異常でも病気でもありません。

閉所恐怖症とは

閉所恐怖症は不安障害の中のひとつに分類されています。閉所恐怖症とは

  • 閉鎖された空間に対する異常な恐怖
  • 頭ではわかっていても恐怖を取り除くことができない
  • その空間にいることに耐えることができない
  • 度を越えた恐怖を抱くのはおかしいという自覚がある
  • 日常生活に支障が出ている

状態を言います。

つまり、閉鎖された空間や状況に対して異常な恐怖を抱いており、自分ではどうすることもできない状態であるということができます。

特定の恐怖体験が原因となる!恐怖症の仕組みとは?

閉所恐怖症は発症の原因となる体験があることが特徴です。例えば、

  • エレベーターの中に長時間閉じ込められた
  • 子供のころに押し入れなどに閉じ込められた
  • 映画館で体調不良になったが離席できずに大変な苦痛を感じた
  • 激しい船酔いを経験した
  • 地震などで部屋に閉じ込められた

などです。

どれにも共通していることはその場を離れられないという恐怖です。逃げられないことから来る生命への危機感は非常に強く、いわばトラウマのように心の中に強い傷を残します。そして同じような状況が訪れると再びその恐怖にとらわれてしまうようになります。本能レベルで刻まれてしまった恐怖であるため、本人も頭ではわかっていてもどうすることもできなくなってしまうのです。

なぜ?閉所恐怖症とパニック障害の密接な関係!

パニック障害と閉所恐怖症には非常に共通点が多く、密接な関係にあります。つまり、パニック障害をきっかけに閉所恐怖症になることもあれば、その逆もあるということです。それはなぜでしょう?

共通点は逃げられないこと

閉鎖空間から逃げられないことが原因となる閉所恐怖症。これはパニック障害にも共通しています。

閉所恐怖症の人が閉所に閉じ込められることによって発作を起こした場合、それはパニック発作となります。つまり、閉所恐怖症がパニック障害の引き金となるのです。

パニック障害の発作が起こりやすいのは圧倒的に閉鎖空間です。初めての発作が閉鎖空間で起こった場合、それ自体が恐怖体験となり、閉所恐怖症となることもあります。

パニック障害と閉所恐怖症の違い

このように、相関関係にあるのが閉所恐怖症とパニック障害ですが、両者の違いとはなんでしょう?それは恐怖の対象の違いです。原因や症状は非常に似ているのですが、決定的な違いはそこにあります。

パニック障害の恐怖の対象

パニック障害では閉所そのものには恐怖感を持ちません。閉所などによって引き起こされる発作が恐怖の対象です。閉所は発作が起こりやすい環境であることから、閉所も恐怖の対象になっているにすぎません。

閉所恐怖症の恐怖の対象

一方、閉所恐怖症の場合は、閉所そのものが恐怖の対象となっています。過去に閉鎖空間で感じた恐怖があまりにも強く、条件反射的に閉所に恐怖を感じるのです。ですから、パニック発作によって閉所恐怖症となることもあり得るのです。

閉所恐怖症は克服できる?もちろんです!

閉所恐怖症は日常生活に多大な影響を及ぼします。克服する術はないのでしょうか?

その方法はもちろん存在します。それをこれから紹介しましょう。この方法は閉所恐怖症だけに限らず、高所恐怖症や対人恐怖症などにも応用できます。パニック障害もパニック発作に対する恐怖症であると捉えることができますから、もちろんパニック障害に対しても有効です。

パニック障害の克服にもつながる!認知行動療法とは?

恐怖症の克服には認知行動療法と呼ばれる精神療法が非常に効果的です。簡単に言うと

  • 恐怖対象への歪んだ捉え方(認知)を矯正する
  • 実際に恐怖の対象となる場を再現し、恐怖を克服する体験を積み重ねる

という手法を行います。恐怖対象が恐れる必要のないことであることを、心と体の両方からのアプローチによって再認識するのです。

早速やってみよう!認知行動療法のポイント

認知行動療法を行う上でのポイントとなるのは次の3点です。

  • 恐怖対象を客観的に分析
  • 行動療法のハードルを低くする
  • 焦らない

恐怖対象を客観的に分析

恐怖の対象を主観的にとらえていると、いつまでたっても恐怖は恐怖のままです。そうではなく、第三者の目線で客観的に分析してみましょう。

  • どの部分を恐怖と感じるのか
  • なぜ恐怖を感じるのか
  • その対象によってもたらされる実害は何か
  • 実害は自分にとって致命的なものか

など、それは本当に恐れるに足るものであるのかを冷静に分析します。すると、過剰な恐怖を抱くことに合理的な理由がないことに気づくことができるのです。

行動療法のハードルを低くする

恐怖に対する認知を矯正するための分析が終わったら、次は実際に体を動かす段階に入ります。実際に恐怖を抱く状況を再現し、怖くないことを実感するのです。ここには大きなポイントがあります。

  • 最初は容易に達成できるゴールを用意する
  • ゴールのハードルを徐々に高くしていく
  • 調子が良くても一日に複数のステップを進めない
  • できたことに着目する

焦らない

認知行動療法は即効性のある治療法ではありません。一進一退しながら徐々に克服していく手法です。ですから、効果を焦ることが一番の治療の妨げとなります。自分のペースでゆっくり、でも着実に進んでいってください。

医師の助けが必要!ためらわずに受診しよう!

認知行動療法を行う際は医師の助けが必要です。個人でもできないわけではありませんが、医師の助言のもとに行うことで、より確実に治療効果をあげることができます。また、特に行動療法を行う際には医師の処方する向精神薬が非常に大きな助けとなります。ですから、克服しようとする際は必ず受診を済ませてからにしてください。

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